[アリス・ファームの建築] アリス・ファームは岐阜県の飛騨山中で誕生し、その後北海道に移転しました。 北海道の最初の拠点は余市郡仁木町の丘の上で、行政区をまたいで現在本部がある場所に隣接する所でした。ここに北海道で最初になる大きな木造住宅を建て、以後必要に応じて各種の建物を作ってきました。 アリス・ファームにある建築物をご紹介します。 1)アリス・ファーム本部 1996年に建設したレンガの建物です。レンガをひとつづつ積み上げて造る19世紀的な建築で、壁の厚さが55cm(2丁半積)あります。200年以上使うという前提で設計し、後継者に引き継ぐことにしています。屋根のドーマーを撤去し、ツタが建物全体を覆ったので、現在は少し印象が違います。下の写真は東面で、ツタが紅葉した様子です。 2)赤の家 赤井川村の現在の本拠地に一番最初に建てた小さな住まいです(1988年)。旧藤門政子宅ですが、現在はゲストハウスとして使っています。壁にカナダ産の「ウッド・シングル」を張りました。 3)緑の家 「赤の家」に並んで建てた小住宅で、小さかった子供たちと遊ぶ週末住宅でした。これも壁はシングル葺きすが、以来30年ほとんど痛んでいません。 4)カフェ 現在の本部敷地はもともと何軒かのかの開拓農家が所有していた場所です。道沿いにあるこの建物は、リンゴ農家が造ったブロック造の住宅で、築50年を越えているはずです。何度か改造して、現在はアリス・ファームのカフェとして利用してます。 5)カフェ(増築側) 6)ジャム工場と選果場 どちらも鉄骨造の農業用の建物ですが、右側はジャムの工場に、左側はブルーベリーの選果場として利用してます。初期に農業用の制度資金を利用して建てました。 7)機械倉庫 ごく普通の鉄骨造の倉庫ですが、実はこれが三代目になります。前2棟はいずれも冬期間の積雪で倒壊しました。ひたすら管理不足が原因で恥ずかしいことですが、格納してあった年代物の自動車やトラクターを失う苦い記憶がここに刻まれています。 8)ガーデン・シェッド 庭の道具小屋で、本部建物の隣にある菜園に建っています。スウェーデン製のキットですが、時々修理や塗装をして20年以上使っています。 9)ガラス温室 レンガの本部建物を建てた年にこのガラスの温室を造りました。いつかビニールハウスを卒業したいと願っていて、やっと実現した温室でした。野菜の苗を作ったり、ベリーの挿し木などに役立っています。 10)本部ガレージ このガレージも本部を建てた時に同時に施工したものです。車を5台格納できるように造りましたが、その後改造して一部トラクターなどの農具入れになっています。最近、赤く塗装をしました。 11)レッド・バーン(赤納屋) 2016年に始めた「ベリーの丘」工事の一環で建てた30坪ほどの小型納屋です。北欧産ファルン・レッド風の赤い塗料で塗装しました。気分はちょっとスウェーデンです。 12)木造温室「グリーンハウス・カフェ」 ずっと以前にドイツで見た温室カフェをいつか造ってみたいと願ってましたが、「ベリーの丘」で実現です。ドイツでは内部の日よけにブドウを使って、豪華でした。果たしてそこまでいけるかどうか。 番外編1)ツリーハウス 2017年夏に造ったツリーハウス。新ベリー園の丘の上にクリの古木が3本並んでいて、ここに小さな小屋を造りました。孫たちのため、ということになっていますが、建てた本人の余興です。 番外編2)アリス・ファーム原点の家 アリス・ファームは1974年、飛騨山中で誕生しました。田舎暮らしの最初に造った家がこれで、総予算は70万円でした。道のない山の上だったので、材料は全部担ぎ上げました。「原点」です。 番外編3)北海道に移転して建てた本部
1983年に北海道に移転しましたが、新天地で全力投球した本拠地です。海を見下ろす素晴らしい場所でしたが、羊の牧場を含めた全体を売却して現在のレンガの建物に移転しました。 冷水峠の海側にこの建物、山側に現在の本部があります。どちらの建物もシェーカー教団の影響を受けていますが、木造とレンガ造という大きな違いがあります。 コメントの受け付けは終了しました。
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4月 2024
ご案内「藤門弘の北海道フォト日記」は夢枕獏さんのホームページ『蓬莱宮』にも転載されていますので、そちらもごらんください。 |