相変わらずレイジーな日誌になっているけど、過ぎゆく秋の景色を惜しみながら写真を物色するのもそう悪くなくてごめんなさい。 最近、人並みにSNSなどというものに手を出して、するとこれがすごいスピードなんですね。日々刻々の投稿が怒濤のようにあふれて、その勢いに目がくらむ。FacebookやTwitterとどんな風につきあうのか、尋ねてみれば案外みんな冷淡なわけで、そうか一歩距離を置いて眺めるものなのか、と思い始めたところだ。 そんな現代風怒濤の発信からすると、このダイアリーのなんと旧時代式であることか。あまつさえ季節がいつも遅れてしまうのだから、これはもう個人的防備録に近いのかも知れない(と開き直る)。 ●ツリーハウスが完成した 今年の夏の個人的お仕事はツリーハウスを作ることだった。「ベリーの丘」の中にあるとはいえ、孫のための小屋だからやはり個人のもので、だから自分ひとりでやろうと決めた。そのかわり、いつどれだけ作業するかは自由で、勝手気ままに工事を進めた。大木の根元は涼やかな風が渡るとてもいい場所で、大いに楽しい日々だった。本体が完成して塗装をすることになったが、思い切って黄色とかブルーとかを使って仁菜やあき向きにしてみた。本人たちが喜んでいるかどうかは不明。写真の中央左にリスの姿がある。新築祝いの訪問かと思ったら、クリの実を集めにきたみたいだ。 ●木戸ができた 本部建物の正面玄関は車の道とは別の歩道側にあるのだが、その道の入口にレンガの門柱が立っている。この門柱がない時代もあったのだが、かなり殺風景だった。レンガ門柱を積んで一段落、そのうちドアを作って入口らしくしようとぼんやり考えていた。昨年来の「ベリーの丘」工事の中で、小樽の建具屋さんと親しくなったのを機に、この木戸を依頼することにした。ジャム工場の二階に眠っていた家具用のナラ材を出してきてこれを利用した。以後30年はこのまま使えるだろう。 ●誤認逮捕であった タヌキとアライグマ、両者の見分けは中々難しい。アライグマは外来の害獣だが、日本のタヌキはありふれているとはいえ、極東にしかいない結構レアな種であるらしい。ただし、どちらも農作物を荒らす。上の写真は2枚ともわが家の菜園で撮影したもので、左はサクランボの木に登って実を食べるアライグマ、右はトウモロコシを荒らす犯人をオリ式のワナで捕獲した時のタヌキだ。アライグマがワナに入ったらどこか遠くへ移動しようと思っていたら、魚肉ソーセージに釣られたのはタヌキ君だった。トウモロコシを食べないようによく言って聞かせて放したのでもう大丈夫だろう。ちなみに、両者の識別は眉間にある黒いタテ模様がポイント。 ●リス君の訪問 去年の冬は鳥のエサ台をエゾリスが頻繁に利用して、その影響かどうか、春になったらあちこちで子リスの姿を見かけるようになった。厳しい冬を乗り越えて子孫が繁栄したのだろう。本部建物の破風の穴にも、旧藤門政子宅の屋根裏にも、キツツキが開けたあちこちの穴にリスたちの顔が見えるのである。写真はぼくの寝室を外からのぞく子リスで、すぐ近くまで寄っても逃げようとはしない。秋から冬になると木の壁に穴を開けるキツツキとの攻防戦が始まる。数種類いるキツツキの中で、最大の敵はヤマゲラで、内地のアオゲラの親戚筋の鳥だ。 ●「モネの池」を作る 今年の夏の二大課題はツリーハウスと池作りだった。ツリーハウスが完成してからすぐに取り組んだのが池作りで、これもまた以前から考えていた個人的プロジェクトだ。わが家には現在池が大小あわせて4カ所あり、水源はずっと昔に近隣の農家が作った水道用水だ。山の源流から水を引いて配水したが、余分の水がわが家の敷地内で池になる。これを利用して第2、第3、そして第4の池を作った。第4池がオシドリが来るサンルーム下の池になる。この水の流れを利用して、本部建物の裏の大きな池を作ろう、どうせなら睡蓮をたくさん植えて「モネの池」にしよう、そういう企画なのである。よくは知らないけれど、印象派の画家モネがジヴェルニーという所に庭を作ったのだそうで、そこにある池が有名らしい。その庭の写真集など眺めながら、「絵は描けないけど、池なら作れるぞ!」と決意した。そしていきなり重機の出動である。バックホーとタイヤシャベル、ひとりで両方を使い分け、一週間の間不眠不休で(ウソだけど)土を移動すれば、どうだあっという間に池が完成したのである。ひと冬置けば周囲の土が落ち着くので、一周芝を植えて、いずれ橋など架けてやろうと思っている。 ●サンルームのふたり サンルームの住人2名は相変わらずである。チリ選手は1歳半、ペパ子ちゃんはもうすぐ1歳になろうとしている。チリの体重3.2キロに対して、ペパは5.5キロだからほとんど倍だ。チリが軽量級の体操選手だとすれば、ペパはどすこいの力士の様子。片方を抱いてから次ぎをかかえると、その差がすごい。ふたりは仲良しのようにも見えるし、ただの同級生ぐらいにも見える。それでもどちらも日課はしっかり覚えていて、朝夕の食事時間には敏感だ。とりわけ夜のおやつが好物で、チューブに入ったゼリー状のものをすごい勢いで舐める。スーパーなどどこでも売ってるから皆さん愛用しているんだろうけど、あのおやつの中身は一体何なんだろう。怪しいからひとまず一日おきにしている。ひとまず両者とも健康そうなのだが、これが絶対というネコ用の食料があれば教えてもらいたいものだ。とまれネコは見物していておもしろい生き物である。 ●今年もベリーの冬囲い 以前からやっているブルーベリー園の他に、「ベリーの丘」側にも続々とベリー類を植えている。新しい園の苗木はまだ小さいが、それでもひとまず冬囲いは必要で、雪折れに備えなくてはならない。3人が作業をしているのはハスカップの苗で、金属の支柱と苗を縄で縛り上げる。昔は本物の稲縄を使っていたが、今ではビニール製の縄に変わった。弾力からいえば古典的な縄がいいのだが、値段がすごいし、扱いがやっかいだし、耐久性も劣る。という風に農業はどんどんプラスチック化しているのである。ベリーの冬囲いが終わるともう冬体制だ。 ●新しい墓が加わった
愛犬ギンちゃんが1年の闘病の末にとうという永眠、寂しくなった。ギンの病気については色々とあったし、悔しい思いもあるのだが、これもまた運命であろう。8歳というのはわが家では初めてのことだが、いたしかたない。隣の墓石は仁木の家のネコ、トラちゃんのもので、これも4歳というのは早い気がする。ネコの石は半分ぐらいが妥当かと思ってそのように作ってもらった。並べるとちょっとかわいい。しかし有巣も仁木もネコを複数飼っているし、やがて墓地はネコたちに占拠されるかも知れない。 コメントの受け付けは終了しました。
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2月 2024
ご案内「藤門弘の北海道フォト日記」は夢枕獏さんのホームページ『蓬莱宮』にも転載されていますので、そちらもごらんください。 |